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広さとなっている。ただし、船内でここ1ヶ所だけである。
一般のトイレは、図1.3−25に示すように、入り口は狭く、段差がある。また、洋式便座が2つあるが、入り口が狭かった。
g. 特等客室
特等客室へは、エレベータでは行けず、図1.3−28の螺旋階段を利用して行くことになる。しかし、部屋が450cm×450cmあるため、車いす使用者の利用があるとのことであった。
部屋には、バスルームがある。ただし、車いすでの利用は困難である。
h. その他の部屋
図1.3−29に示した4人部屋の1等洋室は、車いす使用者で上肢が麻痺していない人には利用できる可能性がある。
レストランは、入り口が段差が無いか、図1.3−31に示したようにスロープが設置してあり、車いす使用者へのアクセシビリティはよい。
船内には、大浴場があり、浴場から外が見ることができ、夕日が沈む中で湯に浸かることができる。しかし、車いす使用者への対応はできていない。
?まとめ
今回調査したフェリーは、建造して間もない船であり、障害者対応がなされている。障害者の利用はそれほど多くないということであったが、目的地までの18時間の乗船中、高齢者や障害者も含めた旅客が、快適に過ごせるような設備がある。
また、フェリー・ターミナルについても、エレベータ、エスカレータ、車いす用トイレ等が備えられており、ターミナルとフェリーとを結ぶ可動式の乗り込みスロープ以外は概ね良好なアクセシビリティであった。
高齢者・障害者の利用は今後、増加することが十分予測され、今回調査したようなフェリー、およびターミナルのように最初からアクセシビリティに配慮しておくことが重要である。

 

 

 

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